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第39回中丹文化芸術祭
「短歌・俳句・川柳公募2025」入賞作品
短歌部門
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知事賞
用のなき物にかこまれ暮らす老いされど売る物ないと断る
舞鶴市 鯵本 ミツ子
実行委員長賞
わが余生まだ十年もあるという九十一歳十年日記買う
福知山市 有本 六
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優秀賞
面会で「よう似とるけど」と母笑い二人で笑う ほんとの娘です
福知山市 中嶋 博子
命日はあなたの好物豆ごはん大きなおむすび二つ供へり
綾部市 塩見 あや子
鈴の音の近づき来れば庭に出て少年の配る新聞を受く
綾部市 近江 瑞子
宝くじの売出し見付けし百二歳衣服整へスーパーに向かふ
綾部市 佐古田 美代子
受け取りのサインする間も唸りゐる宅配人の空調服は
綾部市 河北 幸代
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秀作
川沿ひに飛び交ふホタル見に行きて九時の電車の赤赤と過ぐ
綾部市 辻󠄀本 千賀子
荒れし畑米騒動に水張られ今朝は蛙の合唱を聞く
綾部市 村上 國枝
三姉妹揃いて母と声合わせランチルームに響く「ふるさと」
福知山市 樋口 やよい
電話器の横に張られしポスターは「詐欺に注意」の孫の気づかい
綾部市 梅原 明子
亡き父の思い伏したる大陸の水筒の光にぶき八十年
綾部市 永井 祐子
作る無き棚田の水の細ぼそと畔道伝ひて音の無かりし
綾部市 大貝 泰子
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入選「一」
土さはる心やすらぐ不思議さよ四季に合はせて命養ふ
綾部市 北川 勝行
散る花を舞ひ上げながらすれ違ふ亡父の通ひき施設の車
綾部市 松本 暁
全面を赤に取られてオセロのやういつ置けるかな雨の青色
綾部市 坂根 悦子
山間の静まりかえる真夏日を芒揺らして「あやバス」がゆく
綾部市 富本 澄子
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入選「二」
新しい靴をはかずに逝った夫大きな靴で初雪を踏む
綾部市 前田 道子
盲人の施設訪ねて帰路につく丹後の海の青さ目にしむ
綾部市 前田 道子
戦没の海辺・山辺に「父さん」と声をかぎりの比島の慰霊
舞鶴市 鯵本 ミツ子
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選者特選賞「一」
井田 眞理子 選
三姉妹揃いて母と声合わせランチルームに響く「ふるさと」
樋口 やよい
四方 照代 選
戦没の海辺・山辺に「父さん」と声をかぎりの比島の慰霊
鯵本 ミツ子
須原 京子 選
用のなき物にかこまれ暮らす老いされど売る物ないと断る
鯵本 ミツ子
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選者特選賞「二」
玉川 滋子 選
亡き父の思い伏したる大陸の水筒の光にぶき八十年
永井 祐子
早川 禮子 選
面会で「よう似とるけど」と母笑い二人で笑う ほんとの娘です
中嶋 博子
藤田 流美子 選
宝くじの売出し見付けし百二歳衣服整へスーパーに向かふ
佐古田 美代子
松下 二三夫 選
全面を赤に取られてオセロのやういつ置けるかな雨の青色
坂根 悦子
俳句部門
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知事賞
鍬の柄に握りの凹み秋耕す
舞鶴市 瀬野 尚志
実行委員長賞
辛夷咲き村の時計が動き出す
綾部市 長尾 淑子
優秀賞
畦に立ち米価談義の日焼顔
福知山市 大江 弥生
戦死者の何倍も生き夏巡る
綾部市 齊藤 靖行
戦なき山河は青く風薫る
綾部市 村上 國枝
秋高し百まではける靴を買ひ
舞鶴市 東 祥恵
指先まで静かに祈る終戦忌
舞鶴市 𠮷田 裕志
秀作「一」
夜釣する海のどこやらスマホ鳴る
福知山市 雲川 澪子
ホイッスルの崩す円陣風光る
舞鶴市 新庄 富美
合歓咲くや静かに語る忠魂碑
福知山市 大林 令呼
神主の祝詞奏上汗しとど
綾部市 太田 由美
秀作「二」
枯れすすき夕日の中の影となり
綾部市 村上 嘉彦
散る紅葉衣となるや野の地蔵
舞鶴市 熊谷 節子
けふからは未来へ飛翔燕の子
福知山市 水巻 令子
入選「一」
流れ橋語り継ぐ村昭和の日
綾部市 村上 美知子
母の忌や畳を照らす盆の月
綾部市 片岡 幸子
くぎづけに児が視る先の蝸牛
綾部市 岩波 信子
風薫る夫の遺せし農事メモ
福知山市 大槻 美徳子
入選「二」
渓流の風に忘れし夏疲れ
福知山市 松山 牧子
マンションの影映りこむ植田かな
福知山市 井上 笑美
白南風や上げ潮川を遡る
舞鶴市 園部 テル
一人居を迎へてくれし金魚かな
福知山市 竹下 淑子
選者特選賞「一」
芦田 伊津子 選
合歓咲くや静かに語る忠魂碑
大林 令呼
安達 あき子 選
戦なき山河は青く風薫る
村上 國枝
飯田 尚子 選
螢袋昨夜は狐の輿送り
大瀧 和子
大槻 祐二 選
神主の祝詞奏上汗しとど
太田 由美
選者特選賞「二」
小原 芙美子 選
鍬の柄に握りの凹み秋耕す
瀬野 尚志
上林 ふらと 選
辛夷咲き村の時計が動き出す
長尾 淑子
小竹 且正 選
戦なき山河は青く風薫る
村上 國枝
四方 由紀子 選
辛夷咲き村の時計が動き出す
長尾 淑子
選者特選賞「三」
杉森 大介 選
ほうたるの十指の籠を灯しけり
中谷 利子
田中 富子 選
きのう今日黙つてたべる冷奴
竹下 淑子
谷田 明日香 選
指先まで静かに祈る終戦忌
𠮷田 裕志
山下 朝香 選
バラ園と蚕の里を結ぶ糸
足立 康代
川柳部門
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知事賞
ご本人様のお申し出により、取り下げております
実行委員長賞
こだわりを捨てると遠い山見える
福知山市 秋山 惠美子
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優秀賞
清らかな雫が育つ母の海
福知山市 小林 正登
尖ることもうないひらかなで生きる
舞鶴市 長谷川 かつこ
ふんわりと川の流れに添うて見る
綾部市 出野 君子
意気込みを真っ赤に染める大落暉
福知山市 細谷 美代子
外泊の心にそっと紅を差す
綾部市 塩見 美代子
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秀作
何もかも許してまるい母の椅子
福知山市 足立 和子
戦争展見ている人の総入歯
福知山市 小橋 美絵
この夫決めた私の自己責任
福知山市 西山 真知子
頑張ろう心の駅に夢を置く
福知山市 飛田 きよ子
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入選
山河駆け自然に抱かれ子は育つ
福知山市 山段 敏明
許してね認知の母にうその山
福知山市 横川 和子
日々感謝杖になったりなられたり
福知山市 志馬 一二
カーテンの奥にそれぞれドラマある
綾部市 寒河江 明美
胸を張る背中に憂いが見えぬよう
綾部市 大井 重夫
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選者特選賞「一」
荒田 直 選
こだわりを捨てると遠い山見える
秋山 惠美子
大槻 美代子 選
戦争展見ている人の総入歯
小橋 美絵
亀井 明 選
ふんわりと川の流れに添うて見る
出野 君子
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選者特選賞「二」
木戸 利枝 選
ご本人様のお申し出により、取り下げております
永峯 八重 選
意気込みを真っ赤に染める大落暉
細谷 美代子
ヤング短歌部門
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特選
該当なし
佳作
金魚すくいうまくいかずにふくれ顔浴衣の袖がそっと触れ合う
福知山市 加茂 柚希
進路決め期限が迫る受験生二つで迷う決め手はなんだ
福知山市 朝倉 音桜
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入選
あけぼのに姿は見えぬほととぎす静寂きはめけふのはじまる
福知山市 小山 にじ香
引退の笛が鳴り止むその瞬間笑顔の中で涙こぼれた
福知山市 荻野 恋杏
ヤング俳句部門
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特選
やり投げて雲を切りさく夏の空
舞鶴市 佐藤 紗花
風鈴が始めの合図本開く
福知山市 吉田 茉生
夏の雨色かわりゆく小路かな
舞鶴市 西川 阿秀
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佳作
紅葉散り純白の樹々林立す
舞鶴市 金田 真絢
夕焼けや二つ寄り添いまだ未満
舞鶴市 樋口 静祈
星を見る僕たちを見る天の川
舞鶴市 宮越 柊羽
あなたこそ誰かを照らす夏の星
舞鶴市 加登 春衣
未熟者僕はまだまだ青りんご
舞鶴市 小山 悠太
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入選「一」
夏休み自転車とばす部活動
福知山市 米原 昂希
友一人今日は欠席せみしぐれ
福知山市 内藤 樹里
ホタル飛ぶ光るとまるで星のよう
福知山市 柴田 蓮
見上げれば憂さも消去る揚花火
福知山市 木場 莉央
たくさんの笑顔あふれる夏祭り
福知山市 高木 結星
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入選「二」
手花火の尽きるあかりが闇に散る
福知山市 上田 真緒
日焼け止め分厚く塗って遊園地
福知山市 衣川 悠那
冬の波過ぎてく君の髪と声
舞鶴市 林 歩花
帰り道行く手を阻む青嵐
舞鶴市 村上 紅音
夏祭り思い浮かべて君誘う
舞鶴市 梅田 凌輔
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入選「三」
吹部の音響き渡った夏の空
舞鶴市 柴谷 柚衣
席替えでクーラー真上顔に水
舞鶴市 立花 陸翔
休まずにラケット握る夏休み
舞鶴市 仲西 ことみ
炎天下汗かく額ニキビかな
舞鶴市 林 鼓次朗
夏の夜明日の風のとおりみち
舞鶴市 森谷 心咲
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入選「四」
春一番新たな出会いと別れあり
舞鶴市 岡野 直太朗
炎天下ナインに届け大声援
舞鶴市 馬場 祐輔
帰り道ふと見上げれば冬の月
舞鶴市 梅垣 志萌
水鏡に光舞う夜は月涼し
舞鶴市 戸川 京奏
サングラス今日のコーデ似合ってる
舞鶴市 坂根 舞
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入選「五」
蝉時雨負けじと合奏楽譜追う
舞鶴市 上吉川 芽生
花火散る新たな恋よ早く来い
舞鶴市 足立 康輔
この場所で君とながめる夏の海
舞鶴市 迫田 万尋
浴衣揺れ笑顔あふれる夏祭り
舞鶴市 池田 百花
散歩道風に連れ添う花の雨
舞鶴市 野瀬 千波
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入選「六」
風鈴が揺れて知らせる南風
舞鶴市 山下 早那
炎天下目覚めの悪い朝七時
舞鶴市 戸島 咲和
傘忘れ急ぐ足元蝸牛
舞鶴市 砂田 陸
炎天下負けじと叫ぶ応援歌
舞鶴市 岡田 真依
鍋つつくきょうだいみんな同じ顔
舞鶴市 政岡 美涼
ヤング川柳部門
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特選
該当なし
佳作
該当なし
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入選
深呼吸新たな一歩ふみだそう
舞鶴市 櫻井 穏来
優勝を目掛けて走る熱帯夜
舞鶴市 山中 大慈
すきとおる流るるなみだ最後かな
舞鶴市 三浦 恒輝